こんにちはユキトモです。
今回は「環境変数」について簡単に解説していきます。
この記事でわかること
- 環境変数の概要が分かります。
環境変数
一言でいうと
「変数の一種で他のプロセスと共有が可能な変数」
です。
「変数」とは、プログラムが動作する場合など、メモリに用意しておく「データを記憶しておく箱」を想像してもらうといいでしょう。
プログラムは変数に値を覚えさせて、変数の内容を確認することで、計算などを行います。
「環境変数」も変数の一種です。
普通の変数との違いは
普通の変数はそのプロセスでだけで有効です。
環境変数は他のプロセスと共有することができる変数
と理解するといいでしょう。
Linuxのスクリプトシェルで例えると「スクリプトシェルが呼び出した子プロセスでも利用できる変数」が環境変数に当たります。
環境変数は全て大文字のアルファベットを使うのが一般的です。
小文字で変数名をつけても問題はありませんが、環境変数とすぐにわかるように大文字で使うのが通例です。
システムの挙動を決定するものがあります。
「PS1」という環境変数があります。
コマンドプロンプトに表示する文字列を決定する値が格納されています。
echo $PS1
 
[root@home1 ~]# echo $PS1
[\u@\h \W]\$
表示されている意味は
「\u」→ログインユーザ名 → 上記の例では「root」
「\h」→ホスト名 → 上記の例では「home1]
「\W」→カレントディレクトリ → 上記の例では「~」
「PS1」は「root@home1 ~」を表示するという意味になります。
プロンプトに表示する文字列を変更したい場合は環境変数「PS1」の値を変更します。
例えば、プロンプトを時刻表示にする場合は
時刻表示
 
[root@home1 ~]# export PS1="\t"
14:36:24
とします。
他には「PATH変数」はパスを指定する変数、
「HISTSIZE」はコマンドの履歴の数を保存しておく変数などがあります。
環境変数を変更することで、使いやすく設定を変更することができます。
システムの動作に重要な役割を持っている環境変数もあるので、意味も理解しないで変更するとシステムが正常に動かなくなることもあるので注意が必要です。
「export」コマンドは環境変数を操作するコマンドです。
exportコマンドを引数なしで実行すると環境変数の一覧が表示されます。
export
 
[root@home1 ~]# export
declare **
(略)
declare **
通常の変数を環境変数にするには「export $変数名」とします。
例えば「HATENA」という環境変数を設定するには
export $変数名
 
export HATENA
echo $HATENA
とします。
環境変数を設定すると同時に値を格納するには「export $変数名=値」のように実行します。
export $変数名
 
export HATENA=1
echo $HATENA
1
となって1が表示されています。
環境変数、exportコマンドは、Linuxを理解するうえで重要です。
以上、環境変数の概要の解説でした。