進撃の巨人といえば手に汗握る展開や見事な伏線回収が見どころですよね。
仲でも主人公のエレンがいた104期訓練兵団の兵士たちの死亡する場面は衝撃的な描写が多かったですよね。
同期に陥れられて巨人に食べられてしまったマルコや巨人化したアルミンに食べられてしまうベルトルトの死に際など人によっては悪夢級の場面も多かったのではないでしょうか。
そこで今回は104期訓練兵団の心に残る死亡する場面について解説したいと思います。
※当記事はネタバレを含みますのでご注意ください。
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マルコ・ボット
マルコ・ボットは104期訓練兵団を7番目に良い成績で卒業したそばかすが特徴的な黒髪少年です。
優しくて真面目な性格で洞察力も高かったのでエレンたちを含む同期の訓練兵からは指揮役として期待されていましたが物語の序盤で巨人に右上半身をかじられた無残な姿で見つかってしまいます。
マルコはもともと内地勤めで命の危険が少ない憲兵団への入団を希望していましたが扉を破壊されたトロスト区を取り戻す
「トロスト区奪還戦」
に参加することになり命を落としてしまいました。
しかし誰もその死に際を目撃していません。
そして身に着けていたはずの立体機動装置が無くなるなどマルコの死には不審な点がいくつも残っていました。
謎に包まれていたマルコの死ですが後にその理由な明らかになります。
実は「トロスト区奪還戦」の遂行中マルコはライナーとベルトルトの会話を偶然聞いてしまいました。
ライナーとベルトルトは自分たちが巨人化して壁を壊した経緯や今後について作戦会議をしていたところだったのです。
そしてライナーとベルトルトとその仲間であるアニは自分たちの正体が巨人であることを報告されないようマルコの立体機動装置を取り上げ近くにいた巨人に食べさせます。
つまりこの3人の口封じのためにマルコは殺されてしまったのです。
マルコはライナー達に
と言い残し絶望の中で命を落とします。
マルコを殺さなければ自分たちの使命が果たせない焦りと同期を大切に思う気持ちでぐちゃぐちゃになりアニが追い込まれたような表情でマルコの立体機動装置を外す場面は見ていて辛いものがありましたよね。
敵国の兵士とはいえど辛い訓練を共にしてきた大事な仲間まです。
あまりの衝撃にライナーは混乱しマルコが巨人に喰われている様子を見てなぜ彼が襲われているのか分からなくなるほどでした。
トロスト区で死亡した人たち
続いてはマルコ以外に「トロスト区奪還戦」で死亡した登場人物を紹介します。
まずはじめに紹介するのはトーマス・ワグナーです。
トーマスは104期訓練兵の中でも真面目な性格ではじめは安全な内地に行ける憲兵団への入団を希望していましたが卒業パーティーでエレンの演説を聞いて調査兵団へ入ることを決めます。
しかし「トロスト区奪還戦」でエレンたちと応援に駆けつける途中に突っ込んできた奇行種に捕食されてしまいます。
エレンと目を合わせたままあっという間に巨人に飲み込まれる場面は衝撃的でしたよね。
そんな恨みを晴らすようにトーマスを食べた巨人はのちに巨人化したエレンにやっつけられてしまいます。
ちなみにトーマスを喰らった巨人というのはエレンの父親・グリシャの回想場面から元々はグリシャの仲間として活動していた人間だったのではと言われています。
このほかトロスト区で死亡したのは
フランツ・ケフカ
ナック・ピアス
など台詞があまりないまま死亡してしまった登場人物がほとんどです。
ただ立体機動装置のワイヤーが引っかかって巨人に食べられてしまったミーナ・カロライナについてはおさげ髪が特徴的な可愛らしい容姿だったのでもう活躍を見られないことに肩を落としたファンも多かったようです。
また下半身を無惨に食いちぎられてしまったフランツに恋人のハンナが延命措置を懸命に行う場面は胸が痛くなりますよね。
ベルトルト・フーバー
ベルトルトはライナー・アニとともに壁の外のマーレ国からパラディ島に行ってきた戦士でした。
ベルトルトは丸焦げで瀕死の状態だったアルミンを延命させるため巨人化したアルミンによって喰われてしまうという衝撃的な最期を迎えます。
裏切り者の人物でしたが成績優秀で優しい性格だっただけでなく密かにアニへ恋心を抱いていただけにベルトルトの死はとても可哀想なものでした。
ベルトルトは鎧の巨人のライナーと女型の巨人のアニとともにエレンの父親によって奪われた始祖の巨人の力を取り戻すためパラディ島に潜入したスパイでした。
エレンの実家の地下室に眠る秘密を探る「ウォール・マリア奪還作戦」でベルトルトは超大型巨人になって調査兵団と戦います。
その際ベルトルトは自分に立ち向かうアルミンに気を取られエレンにうなじを斬り取られてしまいました。
一方でアルミンもベルトルトが発した熱風で全身が黒焦げになり虫の息となります。
そこで巨人化できる注射を持っていたリヴァイの判断でアルミンが無垢の巨人となりベルトルトが気絶状態から目を覚ました頃にはその巨人化したアルミンが目の前に迫っていました。
ベルトルトは近くにいるエレンたちを見て
と叫んだ後アニとライナーの名前を呼びながらアルミンに喰われてしまいます。
この時エレンたちに助けを求めた後にライナーの名前を呼び直したのはライナーと同じようにベルトルトも味方と敵の区別がつかない状態だったのかも知れませんね。
そしてこのベルトルトの死に様は奇しくも自分たちが裏切って見殺しにしたマルコ・ボットに似たものでした。
ユミル
ユミルもベルトルトたちと同じくマーレ国出身の登場人物です。
そして実はベルトルトたちとともに戦士として活動していたマルセルを喰らって顎の巨人を継承した人物でもありました。
ユミルは初期の頃、正体を隠して104期訓練兵として過ごしていましたがやがてベルトルトたちに巨人の力がバレてしまい最後は腕を拘束されマルセルの弟・ポルコによって喰われてしまいます。
しかしユミルも好きで顎の巨人の力を手に入れたわけではありません。
それには悲しい過去がありました。
ユミルにはもともと名前がなくマーレの孤児として生活していましたがひょんなことからある男に拾われ崇拝の対象である
として育てられます。
やがてマーレ政府によるエルディア人弾圧によってユミルはパラディ島で無垢の巨人にされてしまい60年以上も地上を彷徨い続けました。
そしてある日パラディ島に侵入しようとしていたベルトルトたちと遭遇し顎の巨人の力を持つマルセルを捕食することでその力を継承します。
ベルトルトたちはその場からすぐに逃げてしまったのでユミルの人間の姿を知りませんでした。
その後巨人の力を隠して訓練兵として過ごしていたユミルでしたが同期が巨人から襲われるのを助けるために巨人の力を発動させその正体を明かしました。
これによってベルトルトたちにユミルが顎の巨人であることがバレてしまい最終的には顎の巨人の力をマーレ国に返すためユミルはポルコに喰われてしまうのです。
実を言うとユミルはエレンたちと共に壁の中へ戻って生活することも選択できたのですが何の成果もなく故郷へ帰ることになったベルトルトたちを気の毒に思い自らの命を差し出す決断をしました。
きっとユミルもベルトルトたちの仲間だったマルセルを喰らってしまったことに罪悪感を少なからず抱えていたのでしょう。
ユミルは死ぬ前に誰よりも大事にしていたヒストリアに手紙を遺しています。
その手紙にはユミルの反省についての振り返りが大半でしたが最後に自分の心残りとして
と書いて締めくくっています。
ユミルがベルトルトたちについていくことを猛反対していたヒストリアでしたがこの手紙を読んで涙を流しようやくユミルの死を受け入れたようでした。
ヒストリアに対して恋心を密かに寄せていたライナーにユミルがこの手紙を届けさせたのも将来何かが起こることを予知してライナーにヒストリアを守らせようとしたのかも知れませんね。
サシャ・ブラウス
サシャは104期訓練兵の元気印としてとても人気が高い登場人物でした。
なまりを隠すために同期にも敬語を使ったり野性的で食い意地が人一倍強かったりと愛嬌たっぷりで皆に愛される明るく元気な女性でした。
そんなサシャですがは調査兵団がマーレ国を襲撃した帰りの飛行船の中で船内に乗り込んできた少女・ガビに銃で撃たれあっけなく死亡してしまいます。
進撃の巨人では貴重な天然の人物だっただけにサシャの死はファンの間で大きな話題となりました。
「ウォール・マリア奪還作戦」から数年後エレンをはじめとする調査兵団はマーレの襲撃に成功します。
そこで敵地から調査兵団が飛行船で撤退する途中乗り込んできたのはエレンたちによって親しくしていた人たちを殺され怒り心頭だった少女・ガビです。
彼女は知性のある巨人の力の継承者候補として訓練を積んでいたので飛行船に侵入するのも容易でした。
そして船内で銃を発砲しこれによりサシャは致命傷を負います。
仲間の必死に呼びかけもむなしくサシャはまもなく息を引き取りました。
食いしん坊のサシャが死に際に放った言葉が
だったのはなんともサシャらしいですよね。
この話を後で聞いたエレンは笑い出し周りにいた人たちをドン引きさせます。
これには様々な憶測が飛び交っていますが有力なのはまずエレンが自分のせいで仲間を死なせてしまったことを自ら嘲笑っていた説があります。
エレンは自分が小さい頃から可愛がってくれたハンネスが目の前で巨人に喰われた時も自分を責めながら自虐的に笑っています。
またこの他に自分がこれから壁外の人類を虐殺する流れに持っていくため人が変わったような演技としてサシャの死を笑った可能性もあります。
ダズとサムエル
ダズとサムエルは最後の目立たない同期とも呼ばれていて序盤でも食事の場面など作中全体を通しても数コマしか登場していません。
エレンたち主要キャラを除く104騎兵はほとんどが死亡したと思われていましたがこの2人は物語終盤になって再登場します。
彼らが再登場したのはエレンの地ならしに賛同するイェーガー派によって調査兵団が足止めを食らっている場面です。
パラディ島以外の人類をすべて踏み潰してしまう地ならしを何としてでも止めたい調査兵団は飛行艇を使ってエレンに追いつこうとします。
港の飛行艇を使おうとアルミンとコニーが向かった先にいたのがイェーガー派として港を見張っていたダズとサムエルでした。
そしてアルミンたちがエレンを止めようとしていることに気づいたサムエルはアルミンを容赦なく発砲します。
船を爆破しようとする二人を止めるためコニーは泣きながら銃を取り出し立つとサムエルを撃ち抜きます。
これがなかなかの至近距離での連発だったので可哀想な最期となってしまういました。
特にサムエルは昔コニーと
という将来を語っていただけにパラディ島ではなく島外の人命を優先したことに衝撃を受けていたようです。
エレンによる人類の大量虐殺を止めるためとはいえど苦しい訓練時代を共に乗り越えた動機が殺し合う瞬間はどんな理由があっても辛いものです。
エレン・イェーガー
進撃の巨人を語る上で何と言っても外せないのは主人公・エレンの死亡場面です。
物語の終盤・始祖の巨人の力を発動させたエレンは光るムカデのような姿に変わり超大型巨人を引き連れながら世界中の人々を踏み潰す地ならしを発動します。
この大虐殺を止めようとエレンに追いついたミカサやアルミン達は必死に説得しますがエレンの意思は固く地ならしは止まりません。
そしてミカサは悩みに悩んだ末この世で一番大切な存在であったエレンを手にかける決断をします。
エレンの首を斬り落とす瞬間のミカサの表情が切ないような微笑んでいるようななんともいえない表情をしていました。
エレンのほうはミカサによって殺されるのを待っていたような表情で死を迎えます。
斬り落としたエレンの顔にミカサがキスをする場面は愛や絆がといった簡単な言葉では言い難いものを感じ取れます。
そしてエレンの首を斬り落としたことによってこの世を巨人がいない世界にするという本当の目的が達成されました。
これによって巨人化されたジャンやコニーなど104期生たちも本来の姿に戻りエレンの本当の目的を知った皆は涙を流します。
この時点で人類の8割が地ならしによって殺されていますがこれはむしろ生まれ育ったパラディ島を一時的に守る結果になったようです。
ちなみに最終話の終盤の場面ではミカサが見上げた空に飛ぶ鳥が描かれています。
この鳥はトウゾクカモメという種類の鳥に似ていてその英名が「イェーガー(jaeger)」とも呼ばれることから自由を手に入れたエレンの姿を表現したのではないでしょうか。
まとめ
巨人に大事な仲間を喰われてしまうことを想像するととても辛いものがありますが一方で人の死は誰かを動かすきっかけにもなり得るということがこの作品から伝わりますね。
マルコの死亡場面が凄すぎた!
サシャには死んでほしくなかった!
と思った人はまた次の記事でお会いしましょう。
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