アイデアの作り方
あなたはアイデアってどうのようにして生まれてくると思いますか?
今回は「アイデアの作り方」というジェームス・ヤング著の本をご紹介します。
アイデアは「今ある物(要素)の組み合わせでしかない。」
アイデアは天から降ってくる?
机を見つめながら考え続けると出てくる?
違います。
アイデアは何もないところから突然生まれては来ません。
何故か?
アイデアというのは「今ある物(要素)の新しい組み合わせでしかない。」からです。
新しい本も料理も音楽も映画も過去にあったいろいろな物(要素)を組み合わせてできているってことです。
それではただの盗作ではないかって思いますよね?
誰の作品も観ずに自分の中から出てきたものだけで作るべきと思ってませんか?
そのように思った方は物を作ったことがない人かまたはアイデアを過去に出したことがない人です。
芸術家のピカソは「偉大な芸術家は盗む」という言葉を残しています。
また、芸術家のダリは「何もマネしたくないと言っている人間は何も作れない。」と言っています。
パナソニックの創業者である松下幸之助は「よそさんの品もんのええところを徹底的に研修して、1つ2つ足せばええんや」と言っています。
だからこの当時一部の人からは「松下電気(現パナソニック)」は「マネシタ電気」と言われていました。
ですが、今も残っているのはパナソニックですよね。
他人からアイデアを盗むことを悪いことだと考えてる方もいるでしょう。
ですが、その考え方では何にも作り出すことはできません。
アイデアを積極的に盗んで改良版を作ることです。
例えば、あなたが「牛」だとします。
そして「牛乳」がアイデアだとします。
牛は色々な草を食べて牛乳を出します。
アイデアはそれと同じです。
あなたは色々な風景や絵を見ないと良い絵は描けませんよね。
色々な音楽を聴かないと良い音楽を作曲することはできません。
何もせずにボーっとしていても自分の中アイデアは作り出すことはできません。
全く関係のない2つの要素を掛け合わせる
あなたは色々なものを見ているのに全然アイデアが浮かんでこないと思ってませんか?
それはアイデアを出す技術を知らないだけなのです。
アイデアを作り出すのは技術さえ習得すれば誰にだってできます。
もちろん簡単ではありませんが。
新しいアイデアは「一見全く関係のない2つの要素を掛け合わせること」で生まれてくることが多いのです。
例えば、パソコンと電話を合わせてスマートフォンが出来ました。
パソコンと時計を合わせてスマートウォッチが出来ました。
この2つの要素はまるで関係のない2つの物(要素)でした。
このように素晴らしいアイデアを出すときは全く関係のなさそうな2つの要素を組み合わせる必要があります。
具体的にアイデアを出す方法と挙げると
1.データを集める
2.データをかみ砕いて組み合わせる
3.放置する
4.もう一度考え続けて、ひらめきを待つ
5.出てきたアイデアの使い方を考える
の5点です。
Step1 データを集める
1つ目は「データを集める」です。
繰り返しますが、牛と牛乳の例えを持ち出すと
牛乳を出したければいろいろな草を食べなければなりません。
草というのは過去のいろいろな物や要素です。
今ある物や興味のあることについて深く勉強したり知る必要があります。
好奇心のままにたくさん見たり聞いたりすることが重要です。
新しい料理を作りたいのならいろいろな料理を食べるべきです。
新しい音楽を作りたいのならいろいろな音楽を聴くことです。
まずはそうやってたくさん体験してみることが必要です。
Step2 データをかみ砕いて組み合わせる
2つ目は「データをかみ砕いて組み合わせる」です。
ここでは「調べたデータ」の名kら面白いものや自分の心の奥に秘められた感じやすい心情を刺激して感情や共鳴を与えた物をメモに取っておいて組み合わせを探します。
心の中に留めておいてもいいのですが、人は忘れる生き物です。
思い出したときに具体的に何だったのかが思い出せるようにメモを取っておくことをオススメします。
もし新しい映画を作成したいのなら何が面白かったのか?
どこに感動したのかをメモに取りながら観るといいでしょう。
もし新しい料理を作りたいのなら興味のあった盛り付けや食べ物のメモを取りながら新しい組み合わせを探すといいでしょう。
ここで何かしらのアイデアの芽が出てくることもあるでしょう。
秋元康さんはAKB48のアイデアは色々な「記憶」を転がして組み合わせて生まれましたと言っています。
Step3 放置する
3つ目は「放置する」です。
問題を完全に放置して全て心の外に放り出してリラックスすることです。
一度忘れて、全然関係ないことをするってことです。
社会人になるとボーっとしている休みの日に突然仕事のアイデアが出てくることがあります。
リラックスできるのなら何でもいいんです。
音楽を聴いたり
コーヒーを飲んだり
温泉に浸かったり
散歩したり
映画を観に行ったりするのでもいいんです。
考えるのやめた時に良いアイデアが出てくることを覚えておいて下さい。
牛で例えると草を食べた後に牛乳が出てくるまでちょっと休憩しているという感覚です。
余談ですが、
ハリーポッターの作者のJ・K・ローリングさんは1990年の夏にマンチェスターからロンドン行きの列車の中でハリーポッターのアイデアを思いついたそうです。
机の前で必死に考えながらアイデアを思いついたわけではありません。
「物事を調べ尽くした後」はリラックスする時間をとった方がいいってことです。
J・K・ローリングさんはただリラックスしていたわけではありません。
6歳から物語を書き、沢山の作品を観てきました。
そしてそれが自分の中でかみ砕かれ消化された後にふとリラックスする時間ができたから素晴らしいアイデアが浮かんだのです。
色々調べたら一度リラックスして頭の中に「余白」を作ることがとても重要です。
カツカツに働いている寝不足の社畜から良いアイデアなんて出てくるわけがありません。
余白があるから良いアイデアができるのです。
Step4 もう一度考え続けて、ひらめきを待つ
4つ目は「もう一度考え続けて、ひらめきを待つ」です。
リラックスして問題から離れたらもう一度その物事について深く考えてみることです。
何故か?
問題から離れて時間が経ったことで見え方や感じ方が変化しているからです。
前のアイデアが地味に見えたり、またはもっと良いアイデアが浮かんできたり他の組み合わせが見えてきたりします。
このようにもう一度その物事について考えることで見え方の幅が広がります。
そしてこの時に多くの人がいろいろなアイデアを思いついています。
ここでアイデアが出るということです。
牛で例えると沢山食べていたいろいろな草の消化がかなり進んで牛乳が出ている状態です。
Step5 出てきたアイデアを人の役に立たせる
5つ目は「出てきたアイデアを人の役に立たせる」です。
どういうことかと言いますと、
例えば、磁石でS極とN極が引っ付くということが分かっていても何の役にも立ちません。
ですが、これを利用してリニアモーターカーを作れば多くの人の役に立つことが出来るでしょう。
牛乳で例えると殺菌して人が飲めるように工夫したり、
ヨーグルト、チーズ、アイスに加工したりすることに相当します。
つまり生まれたアイデアをどのように人の役に立てるのかを考えるということです。
Step8 まとめ
以上の5つの段階を経て素晴らしいアイデアというの生まれてきます。
あなたが今利用しているサービス、本、技術、音楽、漫画、映画は全てこの考え方で生まれてきた物です。
アイデアは今ある全く関係のない2つの物(要素)の新しい組み合わせです。
あなたが今後どんなアイデアを出すのかはわかりませんがたくさんいろいろな物を見ることが重要です。
そしてこの5つの段階を思い出してください。
1.データを集める
2.データをかみ砕いて組み合わせる
3.放置する
4.もう一度考え続けて、ひらめきを待つ
5.出てきたアイデアの使い方を考える
これらを駆使してあなたは今後素晴らしいアイデアを出していってくれたらいいと思います。